数ある山菜のなかでも、ほのかに感じる苦みやもっちりした独特の食感が春を伝えてくれる『タラの芽』。
食べて美味しいタラの芽ですが、実は栄養や効能など知らないという方は多いのではないでしょうか?
そこで!ここでは、タラの芽に隠された栄養や効能をはじめ、発がん性の真偽や収穫時期・旬の季節などを分かりやすくお伝えしていきたいと思います。
タラの芽の栄養と効能は?発がん性など悪い噂の真偽も徹底調査!
タラの芽は、『ウコギ科のタラノキの新芽』のことを言い、家庭料理だけでなく料亭などでもファンの多い山菜です。
また、栄養が豊富な山菜であるため『山菜の王様』とも呼ばれているんですよ。
具体的に、タラの芽にはどのような栄養があるのか見ていきましょう。
タラの芽に含まれる栄養素
・たんぱく質
・脂質
・炭水化物
・ビタミンA
・ビタミンB群(ビタミンB1・ビタミンB2・ナイアシン・ビタミンB6・葉酸・パントテン酸・ビオチン)
・ビタミンC
・ビタミンE
・ビタミンK
・ナトリウム
・カリウム
・カルシウム
・マグネシウム
・リン
・鉄
・亜鉛
・銅
・マンガン
・セレン
・モリブデン
・食物繊維
などで、本当にタラの芽は栄養が豊富な山菜であることが分かります。
これらの栄養が摂れるため、タラの芽には以下のような効能があるといわれています。
『疲労回復』・『貧血の予防』・『免疫力のアップ』・『便秘解消』・『骨や歯の健康維持』・『美肌効果』・『目の健康維持』・『高血圧の予防・『老化防止』・『精神の安定』
その上、タラの芽には発がん性物質の一つである『亜硝酸アミン』の吸収や蓄積を予防してくれる『モリブデン』が含まれています。
他にもタラの芽に含まれている『ビタミンC』や『ビタミンE』『セレン』には、ガンの原因物質である『増えすぎた活性酸素』を除去・抑制してくれる働きがあります。
つまり、タラの芽には、がんの発生を予防できる栄養も豊富に含まれているというわけです!!
しかし!
タラの芽には、『発がん性がある』という噂を聞いたことはありませんか?
その噂の真偽は、『間違った噂』です!!!
なぜ、このような噂が広まったのかというと、タラの芽に良く似た『ウルシの新芽』という山菜には、アレルギー反応でかぶれを引き起こす危険があるからなんです。
この理由からウルシの新芽は『毒タラ』とも呼ばれ、『タラの芽にも発がん性がある。』と言われるようになってしまったのです。
では、次に栄養が豊富で私たちの心身に良い効能をもたらしてくれるタラの芽の収穫時期や旬の季節について見ていきましょう!
タラの芽の収穫時期は?旬の季節はいつ?
タラの芽の収穫時期は、4月から6月上旬です。
桜の咲く季節が、タラの芽が出る時期とも言われているんです。
桜が咲き始めたら里や山に行くと天然のタラの芽が収穫できますよ。
ちなみにタラの芽は、全国に自生している山菜ですが、全国一の生産量を誇るのは『山形県』なんです!
また、最近ではハウス栽培のタラの芽も普及してきているため、天然のタラの芽の旬よりも早くから市場で売られはじめるようになってきました。
早い場合は、12月頃から出荷されはじめています。
そして、タラの芽は日持ちがきかない山菜でもあり、常温では1日から2日しかもちません。それ以上、常温で保存するとえぐみと苦味が増してきてしまいます。
ですので、収穫・購入後はできるだけ早めに食べるようにしましょう!美味しさだけでなく香り・風味も逃してしまいますよ。
そこで、タラの芽をより長く保存できる保存方法をお伝えします↓↓
・冷蔵庫の野菜室
乾燥しないように新聞紙に包み穴があいたポリ袋に入れて保存
常温よりも少し長く美味しさが保たれますが、2日~3日以内には食べるようにしましょう。
・冷凍保存
- 塩を加えたお湯で90秒ほど固めにタラの芽を茹でてから、氷水に落としてアクを抜く
- よく水気を切って小分けにしてから冷凍
3日以内に食べきるのが難しい場合にオススメです!
香りも味も風味も逃さないために、正しい保存方法でタラの芽を楽しんでくださいね。
まとめ
山菜の王様とも呼ばれる『タラの芽』は、春の風物詩とも呼べる山菜で栄養もたっぷりなのです。
発がん性の心配もなく、美味しく食べて身体の内側からキレイになれる山菜です。
天ぷらやおひたし・炊き込みご飯・パスタなど色々なレシピにも使えるので、ぜひ色々な料理で春の訪れを楽しんでくださいね。